※この記事は歯科医師監修のもと作成しています。
2024年現在で歯医者は全国に約68,000件あると言われています。
こんな膨大な数の歯医者から、どのようにして選べばいいのでしょうか?
良い歯医者を選ぶ基準とは?
下記の5つの条件をクリアしている歯科医院がおすすめといえます。
ホームページがしっかりしている
ホームページが適当だったりそもそもHP自体がないという事は、それほど集客に関心がないということです。
集客に関心がない時点で、患者がどうすれば自分の歯医者に来てくれるかは考えてはおらず、我が道を行く人が比較的おおいです。
ホームページがあることで、自費の料金やおこなえる治療内容が明確となり安心感がうまれますし、医院によっては使用している機材の紹介もしているところがあるので、さらに安心感は高まります。
ココがポイント
出来れば歯科医師の紹介が写真付きで掲載されている歯医者を選びましょう。
機材が比較的新しい
昔から開業している歯医者なんかは、多くがすでに開業当時のままの古い機材を使っているところが多いです。
実は歯医者は一生勉強すると言われるほど、頻繁に学会や勉強会に出たりしています。
時代の流れとともに考え方や技術の向上、治療の仕方も変わってきますので、機材を新しくしていないということはあまり向上心がない可能性が高いです。
新しい機材に興味のない先生は勉強会や学会に出ているかどうかも怪しく、昔の古い技術のまま今も治療している事があるからです。
もちろん全ての機材が新しい方がいいわけではなく、さすがに一台一千万もするような機材を5年10年で変えるようなことではありませんが、昭和の機材をそのまま使っていたりする場合は興味がないといえます。
たとえばレントゲンであればさすがに20年前の機材と比べると解像度が変わっており、繊細に見えるかどうか違います。
開業して20年以上のベテランの歯科医師であれば、多少解像度の低いレントゲンを使っていてもちゃんと見極められることが考えられますが、若い歯科医師を雇っている場合は機材の新旧に着目するのもいいでしょう。
出来る限り近くの歯医者をえらぶ
歯医者は歯科検診や虫歯治療をふくめ、定期的にかよう必要があります。虫歯治療中の歯が急に痛くなった場合に歯医者が遠方であればすぐには行けません。
そうなるとどうしても近所の歯医者を選ぶことになりますが、近所の歯医者としては他の歯医者で虫歯治療している途中の歯を勝手に触ることはしないため、応急処置しか出来ません。
応急処置はあくまでその場しのぎにしかならないので、少しでも早く本治療をしてもらう事が重要です。
急に困ったときに近くにないと大変な思いをするので、出来る限り最初から近くの歯医者を探すとよいでしょう。
先生の人柄
治療になにか関係あるのか?ということですが、やはり歯科医師も人間なので相性があります。
いくら技術に優れた歯科医師であっても、高圧的で治療の質問がまったく出来ないともなると嫌な気持ちになります。
もちろん優しい先生であっても引くレベルで下手であればよくないですが、そこそこ普通に治療してくれるのであれば意見が言いやすく、こちらの話もある程度は聞いてくれて、自費営業を必死でしてこない先生が良いと思います。
良心的な歯科医師は、将来の事を考えてこちらの方が良いですよという提案をします。
例えばインプラントとブリッジであればインプラントの方が良いですが、なぜ良いのか?なにが良いのか?そのメリットデメリットを説明してくれます。
これが高圧的だったり自費を取るのに一生懸命の歯科医師であれば、説明はしますがインプラントにしないと将来大変な事になりますよ、知りませんよ、等と脅してくる場合があります。
このように、無理やりそちらに誘導してくるような言い方をする先生はオススメしません。
ある程度の技術力
技術力というのは素人には分かりませんが、あまりにも下手な歯科医師も存在することは確かです。
しかし、たとえば治療したあと飲食してもないのに2時間で仮詰めが取れたなんていうのは論外です。
またGoogleの口コミも治療や先生の人柄が書かれている事が多いので、参考程度にはなります。
ただ、歯医者の口コミが50件以上もあり高評価というのはサクラの可能性が高いので、あまり参考にはなりません。
ラバーダムを使用している歯医者を選ぶべき?
ラバーダムとは?
ラバーダム(rubber dam)とは、歯科治療中に使用されるゴム製のシートです。これを使って治療する歯だけを露出させ、他の部分を覆うことで、唾液や血液の侵入を防ぎ、治療を行いやすくします。特に根管治療や歯の修復治療などで、清潔な治療環境を確保するために使われます。
細菌感染を防ぐための技術として用いられるラバーダムですが、実はラバーダムがない歯医者が過半数です。
ラバーダムはあるけど保険適用ではないので、自費でしか使わないという歯医者もあります。
ではラバーダムは根幹治療に必須なのでしょうか?
結論
根幹治療は難しいとよく言われていますが、昔からラバーダムを使用しているところはなく、表に出てきたのはここ最近になってからです。
ラバーダムがなくとも根幹治療は出来ますし、問題なく治療してくれる先生がほとんどです。
一部ではマイクロスコープやラバーダムは絶対のように考えている歯科医師も一定数いますが、例えば虫歯治療ではマイクロスコープを使うよりもカリエスチェッカーを使う方が治療が早く、虫歯を取り残す確率は少ないです。
カリエスチェッカーとは?
歯の表面に塗布することで虫歯(う蝕)を視覚的に確認できるう蝕検知液のことです。虫歯の部分に染み込み、健康な歯と虫歯の部分を異なる色で染め分けることで、治療が必要な部分を明確にします。
マイクロスコープやラバーダムを謳う歯医者は、技術力よりも機械のすごさをアピールしており、集客パフォーマンスの一種であることが多いです。
そもそも昔はなかったのにラバーダムがないと根幹治療がうまく行かないなんて事であれば、今頃すごい数の患者が根幹治療の後遺症で悩まされているはずですが、実際はそんな患者は来院しません。
他の歯科医院で治療した根幹治療の後の痛みを訴えて、セカンドオピニオンで来る患者の大半はラバーダムを使わなかったせいで感染症を起こしたとかではなく、ただ単に分岐した根の取り残しであることが多いです。
まとめ
歯医者選びは難しいのが本音ですが先述した医院を探し出すことが出来れば、その歯科医院とは一生お付き合いしていくことが出来るかもしれません。
引っ越ししたてであれば、まずは定期検診などで色々行ってみて、余力があれば一年ほどかけて探すことをオススメします。
良い歯医者を選ぶ基準を5つ書きましたが、やはり一番重要なのは人柄だと思います。
ただでさえ行くのがおっくうな歯医者なので、是非良い先生を見つけて長い付き合いになるように、この記事が少しでも参考になればと思います。